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番外編 ~寒河江市の地下水~

2023年11月10日(金) 

南部小学校、中部小学校の4年生の総合的な学習の時間で、社長が地質と地下水について講演しました。その中から『寒河江市の地下水』についてご紹介します。

寒河江市は寒河江川と最上川に挟まれた土地で「段丘」や「扇状地」と呼ばれる川の流れで作られた地形です。
また、寒河江市には長岡山から高瀬山に続く地下の丘があります。
そのため、西側の豊富な地下水が東側に流れて行きません。
中部小学校もちょうどこの岩盤の上に建っています。

① 水を透さない岩盤の丘に接した寒河江市街地付近は、あまり地下水が豊富ではありません。でも地下の温度が上がりやすいので温泉が湧き出しやすい特徴もあります。

 

② 寒河江警察署付近には寒河江川の流れと同じ方向に流れる「伏流(ふくりゅう)水(すい)」と呼ばれる地下水があります。きれいでおいしい水のため、水道の水源としても利用されています。

 

③ 寒河江市立病院付近は「塩水(しおみず)」という地名です。地下深くに太古の海の水の成分が溜まっているため、その名の通りしょっぱい塩水が出る井戸があります。

 

④ 寒河江中央工業団地付近には大きな工場がたくさんあり、大量に地下水を汲み上げています。そのため将来、地下水がなくなるのではないかと心配されています。

⑤ 南部小学校を含む寒河江市南部地区と髙田地研のある東部地区は、寒河江川と最上川が影響し合ってできた「氾濫(はんらん)原(げん)」という土地です。地下水は比較的豊富ですが地下に川で流れてきた木の枝や葉っぱが溜まっていて、それが腐ることによりメタンガスが発生します。昔は、そのメタンガスを採取して燃料として利用したことがあります。このガスの採取井戸の事業が、髙田地研のはじまりです。

 

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